忍者ブログ
日々のsugar sugar mountain☆
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
リ ト
性別:
非公開
自己紹介:
トニもカミも6人とも好きです。
最新記事
(09/28)
(03/04)
(01/28)
(01/09)
(11/01)
フリーエリア
バーコード
ブログ内検索
[PR]
2025/05/10(Sat) 13:47:18
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

寒空
2007/11/03(Sat) 22:23:04


「どちらかが遠くに行ってしまう日が来たらね、」
星がきれいな夜だ。
じゅんはけんのしゃべるのを半分ききながして、空を見る。
「聴いてる?どちらかがね、遠くへ行くときがきたら、もう一人もついて行くんだからね」
やくそくだ、とけんがいうので、指切りをしたいのだろうと思いじゅんはくるまっている毛布の中から手をさし出す。そろそろ秋が深まってきたので、毛布があっても少し寒い。海が近いこともあって、夜はずいぶん冷える。

ゆびきりげんまん。
けんが小指を絡ませて歌う。
「今日も一緒にいられたね」
じゅんが相変わらず空を見ながら言った。けんは歌いながら頷く。
だって、一緒に居る以外に選択肢はないもんなあ。と、じゅんは思った。

やがてけんの歌声がやみ、波の音が聞こえた。
耳を澄ませて、じゅんはとおくに聞こえる海をおもいうかべる。海上につづくまっすぐな滑走路がまぶたにうかんだ。
いつか見た、光る機体。ごうはあれに乗っていると言っていた。空の上は自分達の知らない世界だ。きっとこれからも、知ることはないだろうとじゅんは思う。
ごうは今も、飛んでいるのだろうか。


----------

なんか前に書いた夢際ってやつのつづき

PR
夢際
2007/09/27(Thu) 10:25:48
手を伸ばすと、水面に手が触れた。水上に造られたこの滑走路は細く、どこまでも続いているように見える。
「いや、危ないから」
体感速度はそうでもないかもしれないけど、意外にスピード出てるんだからな。剛は風の音に負けないように大きな声でそう言ってゴーグルの下からいのはらを睨む。いのはらはゴメンゴメンと謝って、頭をかきながらゴーグルの位置を直す。水面に触れて濡れた指先が、風を切ってすぐに乾いた。
「ほら、飛ぶよ」

ふうわり、重力が一瞬消える。
天国というのはこのような感じか、といのはらは思う。
前のページ   HOME  
忍者ブログ [PR]

Designed by A.com